醤油ピーピー音問題!キッコーマンの(裏)販売戦略か?
キッコーマンの「しぼりたて生醤油」が発売されて以来、我が家では醤油といえばキッコーマンの「しぼりたて生醤油」を意味するまでの定番調味料となりました。
特徴は、酸化を防ぐための特殊な密閉容器を採用することで長期間味の劣化なしに使える点です。
密閉容器ならではの「おかしな点」が気になる件・・・
実は、この密閉容器、醤油を注いだあと、手を緩めると・・・
「ピーッ!」
「ピーッピーーーッ」
・・と音が「ピーピーうるさい」のです!
容器が二重構造になっているのですが、手を離すと空洞部分に空気が入る構造のため、その空気の入る音が「ピーッ」と鳴るのです。
まあ、うるさいというより気になって「その場にいた家族全員が醤油の容器に注目していまう」といった方が正確かもしれません。
このようなことはメーカーさんが発売するに先立って気づいていたはずです。
ということは・・
キッコーマンさんが「自社商品に注目させ記憶の刷り込みをするために、あえて改善しなかった」・・というような心理マーケティング的な「戦略」なのかもしれません。
心理戦略?
そんなふうに考えてしまうのは、私だけでしょうか???
ライバル企業「ヤマサ」のCMが天才的な件・・
醤油といえば、ライバル企業ヤマサのCMが天才的でしたので、この場をかりてご紹介いたします。
ただ、我が家では「容器のデザインの良さ」が理由でキッコーマンの「しぼりたて生醤油」を購入しています。
正直、醤油の味については「味音痴」なので、とちらでもよい気がします。(^∇^)″
ここにも消費者心理の核心的なものが現れています。つまり、メーカーのこだわりほど、消費者は「味そのもの」には、さほど関心がなく、使い勝手の良さや、商品パッケージのデザインの良さなどが、購入決断の決定的な要素になっているということです。
そもそも、現在の醤油の味レベルは「どこのメーカーも美味しい」と感じてしまうほど高品質であり、私の味覚力で判断できにくいほど、どちらのメーカーさんの商品も「美味しい」のです。
ライバル「ヤマサ」のCMが天才的
「醤油ない!」と困っている主婦に対し、野村萬斎さんが・・
「チャンスです!」
その後「パパお醤油買ってきて」とお願いすると、野村さんが・・
「ビッグチャンスです!!」
という言葉を投げかけるCMです。
「パパお醤油買ってきて」・・と頼まれた時→ 「ビッグチャンスです」
と、このCMは、購入に直結する場面を想定し、自社商品を思い出すように計算されたCMです!
「商品が切れた」をトリガー(引き金)にした条件付け
ライバル会社の商品を使っている消費者に、自社商品を購入していただく最大のタイミングは「商品が切れたとき」です。
通常なら、惰性でいつもの商品を「なんとなく」リピート購入してしまうはずですが、このCMを見ていると、思わず勧めている商品を購入してみようかと思ってしまいます。
また「消耗品はいつかなくなる」ため、なくなった際、その「なくなった」という状態が心理的なトリガーとなり、この商品のことを思い出すことも期待できます。
「醤油がなくなった→チャンス」「醤油がなくなった→チャンス」「醤油がなくなった→チャンス」と、日々のCMで埋め込まれた「条件付け」がマインドコントロールのような作用として条件が整ったときに機能しだすのです。
人は「思考を反転させる情報」には耳を傾ける
「困っている時」や「悩んでいる時」に「それはチャンスです」という相手がいたなら、ほとんどの場合、その人に「どうして?」と尋ねるのではないでしょうか?
つまり、そのような情報を持つ相手には、思わずコミュニケーションをとろうとしてしまいまうのです。
暗い方向や、悪い方向で捉えている自分を、その真逆の方向へ導いてくれる相手の話には「聞を傾ける」のです。
商品のスペックではなく「消費者の感情」を軸に制作
通常のCMの場合「これこれこういう品質の新商品がでました」という内容ですが、今回紹介したヤマサのCMの場合「醤油が切れて困っている」という悩みを抱えた消費者の「感情の方向性の反転」を軸にした構成が参考になります。
逆方向からのアプローチや、思考の幅を広げてくれる情報はありがたいわけですが、CMでそのような「視点の拡大」を扱ったものは希少に思えます。
人生全般にも言えることですが「困ったとき」や「悩んだ時」とは「勉強のチャンス」であり、また、さまざまな「出会いや発見のチャンス」でもあるわけす。
・「なくなった時」とは「チャンスである」
・ 消費者の感情を軸に発想する広告の研究
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