ビジネスモデル!「素材の提供」と「場の提供」
時代の流れを読み、これから需要が高まりそうな業界を考える場合、直接的に連想するビジネスを手掛けるほか、そのようなビジネスをしようと考える人が必要とする「素材」を提供する道も検討すべきです。
有名な例え話では、アメリカがゴールドラッシュに沸いていた時代に、最も手堅く稼いだのは、金を掘り当てにやってくる人を相手に、ジーンズやスコップを販売した業者だったという話があります。
人が商品を買う際、出費への抵抗が生ずるものですが、商売をするにあたっての必要経費に関しては出費の抵抗は薄れるものです。つまり、これから儲けようとしている人間を相手に、材料や道具を売る場合、出費への抵抗が低い分、それらの商品は売りやすいということです。
人は商売道具に対しては出費の抵抗を感じにくい
私の父が40年以上勤めていた会社も似たようなビジネスモデルでした。
父の勤めていた会社は、戦後の高度成長期に、建設業界が伸びるであろうという考えから、建設業者を相手に、建設材料、つまり砂利やセメントなどの「建材」を販売する会社でした。
狙いは的中! 国から河川の一定エリアの採掘権を取得し、独占的な売買を行うビジネスモデルであったため、日本の高度成長とともに、会社も大きくなりました。
「活躍の場」を提供するビジネスモデル
人間は、自分が活躍できるステージを探しているものです。最も自分らしい表現のとれる場に身を置きたい欲求とよんでも良いでしょう。
人間には、自身の活躍の場を求めてやまない心理があるのです。
適材適所の言葉通り、自分にピッタリのステージを与えられた人間は、相当のことを成し遂げるものです。
世の中には、才能に恵まれながらも、その才能を生かせる場に身を置かないために、うだつの上がらない人物として一生を送る人が大勢います。才能は、それを生かせる場があって初めて生かせるものだからです。
「表現の場の提供」は、受け手の人生を広げるだけの価値があります。それだけ喜ばれる対象だということです。
私がこのブログを読者に提供できるのも、ブログのシステムを提供している企業の存在があるからです。これも、表現の場の提供に他なりません。
ブログのシステムから学ぶべきは、テンプレートを提供することで、1から自力でサイトを構築する手間を省いてくれている点です。フレームに当てはめるだけで目的が達せられる「型の提供」も、場の提供と同じく、人間のもつ表現への欲求を叶えてくれる、とても価値の高いサービスです。
テンプレート提供型な商品やサービスを検討してみる
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今日ネットオークションを利用し、手軽に売買できるようになったのも、インターネットを利用し、出品から商品の受け取りまでの販売ルートを提供している企業があるからです。
ネットオークションや、EC(電子商取引)サイトの出現は、モノ売りへの障壁を一気に軽減させてくれました。
これまでは、商売を始める際、販売ルートの構築には、信用の構築や商品の手配などに、大変な苦労を必要としていました。オークションサイトやECサイトは「商売の場の提供」です。
活動を補う商品やサービスに人間は振り向く